【入院「誰を優先すれば」 特養施設、強いられる「選別」】
★新型コロナ患者を受け入れる医療機関の病床逼迫により、施設で暮らす高齢者の命を救えなくなってきていることが、社会部の取材で明らかになりました。東京都内のある特別養護老人ホームでは、1月に大規模なクラスターが発生。感染した入所者約30人はみな入院の必要がありましたが、順番待ちを余儀なくされ、うち3人は容態の急変後に搬送され亡くなりました。家族が延命治療を望んだのに、かなわなかったケースも。施設関係者は「急変前に全員入院させたくても、選別せざるを得ない」という苦渋の決断を語ります。日々の感染者数は減ってきましたが、命を守る現場では、なお厳しい状況が続いています。(12版から、1面)