【長崎原爆の日 「被爆体験者救済を」】米国が長崎市に原子爆弾を投下して76年になる9日、長崎市の平和公園で平和祈念式典がありました。式典で長崎市の田上富久市長は原爆投下時、援護対象として国が指定した被爆地域外にいたために被爆者と認められていない「被爆体験者」の救済を求めました。
被爆体験者を巡っては広島高裁が7月14日、広島の援護対象区域外にいた原告84人全員を被爆者と認める判決を出しています。これを受けて首相は8月6日の広島平和記念式典で「原告と同じような事情にあった方々についても救済できるよう早急に検討を始める」と発言しましたが、長崎の被爆体験者については長崎での式典後「訴訟が継続中なので行方を注視する」と述べ、救済には踏み込みませんでした。広島は救済され、長崎は「注視」にとどまる理由は何なのでしょうか。(1面、4面、社会面、12版から)