【GoToトラベル再開に影】
旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の子会社2社が、政府の観光需要喚起策「GoToトラベル」の給付金を不正に受給していた問題で、HISは24日、2社が最大約6億8300万円を不正受給していたと認定する調査結果を発表しました。5万9853泊分のほとんどに宿泊実態がなかったと結論付けました。2社の不正にはいずれも元HIS社長らが創業したホテル運営会社との取引が関連しており、HISは運営会社側が不正を持ちかけたとの構図を描いていますが、運営会社は関与を否定する声明を発表。誰が不正を主導したのかは分からないままで、真相解明にはほど遠い状態です。制度の不備も指摘される中、業界大手の子会社が関与した不正が、GoToトラベル再開に暗い影を落としています。(12版から社会面、4面)