編集編成局次長・木戸哲
【問題矮小化して逃した自浄機会】
国土交通省が、国の基幹統計「建設工事受注動態統計」を無断で書き換えて二重計上していた問題で、国交省の第三者委員会が調査結果をまとめた報告書を公表しました。歴代担当者らへの聞き取りを積み重ね、意図的、作為的な行為ではなかったと結論付ける一方、問題発覚後の対応を「責任追及を回避したい意識があった」と批判しました。「見る人によって、隠蔽工作と評価されても仕方ない」。取材に応じた委員長は、遠回しな表現ながら、問題を把握した後の国交省の「隠蔽体質」に言及しました。書き換えはいつから始まり、なぜ続いてきたのか。食い止めるチャンスはなかったのか。報告書の内容を詳報しました。
(12版から1面、3面)