編集編成局次長・木戸哲
【少子化考-出生率低下のフィンランドで何が】
「少子化考――世界の現場から」シリーズで、福祉国家として知られるフィンランドを取り上げました。一般的に、先進国では男女格差が縮まるほど出生率が上がると言われてきました。しかし、子育て支援が充実し、男女平等社会の模範的存在とも言えるフィンランドでは、1人の女性が一生に産む子どもの数に相当する合計特殊出生率が2019年に過去最低の1・35にまで下落し、同じ年に1・36だった日本より低くなりました。女性が子育てしながら働き続けられれば出産意欲も高まるという論理は誤りなのでしょうか。フィンランドで起きている異変の背景を詳しく取材しています。(12版から1面、3面)