【黒い雨 長崎でも 鮮明な記憶「国の否定おかしい」】広島で原爆投下後に降った黒い雨。同様の雨が長崎にも降ったという129人の証言資料を入手しました。長崎市などによる20年余り前の調査で、回答者7025人のうち129人が原爆投下後「雨」が降ったと述べています。一般には公表されず眠っていたこの証言調査票を、情報公開請求して入手しました。
黒い雨に遭った人たちを被爆者と認めた昨年夏の広島高裁判決後、救済の動きが進む広島に対し、長崎の雨は国に顧みられず救済対象となっていません。しかし資料にはこんな具体的な証言が残っていました。「晴天で明るかった空がおぼろ月夜のようになった後、黒い雨が降り出した」「真っ赤な太陽と空はどす黒くなり、黒い雨が降り、燃えかす、紙片などが飛んできた」。9日は長崎原爆の日。今も救済を待つ人がいます。