【善意の献体 島根大医学部がずさん管理 遺族「許せない」】
島根大医学部(島根県出雲市)が献体をずさんに管理していた実態が明らかになりました。2017~21年度に提供を受けた50体が必要な防腐処置を怠っていたため、一部は本来の目的だった実習での全身解剖ができなくなりました。提供者の厚意と尊厳をないがしろにするような扱いに、大学側は「医学部の存亡に関わる問題」と謝罪していますが、遺族の怒りは収まりません。出雲市の女性は夫が「自分の体を使って、ちゃんとしたお医者さんが育つならいいと思わん?」と話して献体したそうです。それにも関わらず防腐処置がされず「夫に会わせて」と大学側に話しても返事はありませんでした。女性は「私にとってはたった一人の大切な家族」と悲しみに暮れています。(12版から社会面)