【典型的な群衆雪崩】
韓国の首都ソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)の坂道で10月29日に発生した雑踏事故で、150人以上の犠牲者が坂道の中腹、約18平方メートルの範囲に集中していたことが、消防当局などの調査で判明しました。事故発生当時、幅約3・2メートル、長さ約5・7メートルの狭い範囲に約300人が倒れ、六重、七重に積み重なったとのことです。
押し寄せた人が前後左右に塊となって揺れるような映像も確認されており、日本の専門家は「この100年近くに起きた群衆事故の中でも、今回は典型的な群衆雪崩だ」と指摘しています。周辺で警備に当たっていた警察官は137人。多くは麻薬取り締まりなどを目的に配置されていました。韓国政府やソウル市に対する批判が高まっています。ソウルでの事故直後にハロウィーン当日を迎えた東京・渋谷の表情とともに報じています。(12版から1面、社会面)