毎日新聞・11月27日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集編成局次長・木戸哲

【極右大勝の理由に迫る】

 

カリブ海に浮かぶフランス領のマルティニク島。沖縄本島とほぼ同じ面積のこの島は、植民地主義や人種差別との闘いの「発火点」ともなった作品を残した文豪たちを輩出したことで知られます。今年4月の仏大統領選。当時パリ支局に勤務していた記者は、マルティニクで極右政党の候補者が6割の得票を集め、再選を果たしたマクロン氏を相手に「大勝」を果たしたことに衝撃を受けました。20世紀後半の植民地独立の機運を育んだとも言える島で、人種差別的とも批判される極右候補が勝利したのはなぜなのか。記者が現地を訪れて取材した結果を、日曜朝刊の大型ルポ「迫る」でたっぷり書いています。(12版から1、3面)