【迫る 長男が事故死 夫婦のカフェ】
熊本市に住む深迫祥子さん(54)はコーヒーのプロである「バリスタ」だった長男・忍さんの夢を継いで自宅の敷地内にカフェを開きました。忍さんは今から3年前、コーヒー焙煎所で仕事中に、豆を届けにきたトラックがバックした際に荷台と建物の間に頭を挟まれ29歳の若さで亡くなりました。祥子さんは夫とともにカフェをオープン後、コーヒー豆を買い取ってドリップバッグにし、医療機関や犯罪被害者支援団体に寄付する社会貢献活動「コーヒーエイド」を始めます。カフェには犯罪や自死、病気で大切な人を亡くした人が全国から訪れるように。周囲から敬遠されがちな被害者や遺族らが引け目を感じずに人前に出られる社会づくりを目指す祥子さんに記者が迫りました。(12版から1、3面)