毎日新聞・12月17日付朝刊「今日のイチオシ!」 デジタル編集本部次長・小坂大

【安保関連3文書の改定を閣議決定 安保政策を大転換 反撃能力の保有明記】

 

政府が16日、外交・防衛政策の基本方針「国家安全保障戦略」など安保関連3文書の改定を閣議決定しました。相手国のミサイル発射拠点などをたたく反撃能力の保有を明記しています。専守防衛の原則に基づき、相手の国内を攻撃する能力を保有してこなかった安保政策の大転換となりました。防衛関連予算を2027年度に国内総生産(GDP)比で2%に倍増する方針も掲げています。この日、自民、公明両党は23年度与党税制大綱を決定して、防衛強化へ異例の増税策も打ち出しています。平和国家としてのあり方がなし崩し的に変わり、国民は負担を強いられることになりました。国会での議論や国民への説明を怠った岸田文雄首相の姿勢が問われています。(12版から1面、3面、社説ほか多面展開)