毎日新聞・12月25日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集編成局次長・草野和彦

【迫る/激動の時代を生きた2人のパイロット】太平洋戦争中、毎日新聞航空部で勤務していた2人のパイロットがいました。1人は世界一周を果たして日本中を沸かした「ニッポン号」の副機長を務めましたが、32歳で戦死。もう1人はニッポン号で飛ぶことはありませんでしたが、戦争を生き抜き、戦後は若者に寄り添う活動をしました。激動の時代に人生を交錯させながら、異なる航路をたどった2人は、くしくも同じ言葉を近しい人たちに語っていました。「この戦争は負ける」。記者の取材は、2人の家族が交流するきっかけにもなりました。(12版から1、3面)