毎日新聞・12月27日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集編成局次長・木戸哲

【海自1佐が特定秘密漏えい】

 

安全保障上の機密にあたる「特定秘密」を漏らしたとして、防衛省は26日、海上自衛隊で機密を専門的に扱う部署のトップを務めていた1等海佐を懲戒免職としました。1佐は書類送検されました。特定秘密漏えいの公表は初めてで、摘発も初のケースとなりました。漏えい相手は、1佐のかつての上司で自衛艦隊司令官まで務めた海自OB(元海将)。防衛省によると、元司令官が「最新の情勢を把握するために情報を教えてほしい」と海自側に依頼、応対した1佐が特定秘密を含む情報を漏らしたとされます。元司令官から外部への漏えいは確認されていませんが、機密を扱う幹部自衛官が身内の先輩に情報を漏らすという不祥事を受け、海自トップは「国民の負託を裏切る行為」と述べて謝罪しました。(12版から1面、社会面)