【新型コロナ 来春にも5類移行】
政府は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけについて、来年春にも、入院勧告など強い措置が可能な「新型インフルエンザ等感染症」から、季節性インフルエンザと同等の「5類」に引き下げる検討に入りました。足元で感染が拡大していることから、年末年始の感染状況を見極めた上で、来年1月にも岸田文雄首相と関係閣僚が協議し判断するとみられます。移行時期は4月1日とする案などが出ています。新型コロナの政府対応は、発生から丸3年を経て転換点を迎えます。
現在の類型に基づき、発熱外来での検査や入院医療、ワクチン接種は自己負担なく全額公費で賄われていますが、5類に移行すると、こうした措置や公費で負担する法的根拠がなくなります。ただ、インフルエンザと全く同じ対応ではなく、ワクチン接種の公費負担といった一定の対策は残す案が出ているほか、医療機関が病床を確保するための補助金についても、医療逼迫(ひっぱく)を避ける必要から、段階的な縮小となる可能性もあります。