毎日新聞・1月7日付朝刊「きょうのイチオシ!」   編集編成局次長・平地修

【「平和国家」はどこへ⑤ 国産ジェットからミサイルへ】

 

 子会社の三菱航空機が初の国産ジェット旅客機の開発を目指した三菱重工業。開発はトラブル続きで事実上の凍結に追い込まれましたが、開発に汗を流した従業員たちは今、防衛部門を中心に配置転換させていると同社幹部が明かしました。昨年12月に防衛費の大幅増を打ち出した岸田政権。これまで予算の制約で苦境続きだった防衛産業界からは歓迎の声が上がっています。しかし、産業の維持・拡大のために武器輸出に前のめりの姿勢を見せる政府に対しては、専門家から「日本は『死の商人』になるべきではない」と懸念の声が出ています。新年企画「『平和国家』はどこへ」(全7回)の第5回目です。(12版から1、2面)