毎日新聞・1月14日付朝刊「今日のイチオシ!」 デジタル編集本部次長・小坂大

【安倍元首相銃撃事件 容疑者を殺人などの罪で起訴】

 

 

安倍晋三元首相(当時67歳)が奈良市で参院選の応援演説中に銃撃され死亡した事件で、奈良地検が奈良市の無職、山上徹也容疑者(42)を殺人と銃刀法違反の罪で起訴しました。170日間という異例の長期にわたった鑑定留置で刑事責任能力を問えると判断しました。首相経験者が公衆の面前で殺害された戦後史に残る事件は真相解明の場が法廷に移ります。安倍氏の地元後援会は「全容解明が望まれる」とコメントしました。事件は要人警護のあり方を変え、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)による霊感商法、高額献金トラブル、旧統一教会と安倍氏ら自民党議員の接点など社会に多くの課題を突きつけました。事件の推移、社会の変化、山上被告を知る人々の表情など多面的に迫りました。(12版から1、3面、社会面)