【五輪談合 組織委元次長、博報堂ともコンサル契約】
東京オリンピック・パラリンピックを巡る談合事件で、組織委員会大会運営局の元次長、森泰夫容疑者=独占禁止法違反容疑で逮捕=が組織委への出向終了直後にコンサルタント会社を設立し、広告大手「博報堂」(東京都港区)とコンサル契約を結んでいたことが関係者への取材で分かりました。博報堂は元次長や他の6社とともに東京地検特捜部の捜査を受けています。元次長はこの6社のうちの1社と顧問契約を結んでいたことが既に判明しており、談合疑惑がある落札7社のうち2社と私的な契約関係にあったことになります。
博報堂とは別に、元次長と契約を結んでいたのはイベント会社「セレスポ」(豊島区)。組織委職員は「みなし公務員」で、就業規定は職務に関連して不当に利益を得ることを禁じています。出向終了直後の特定企業との契約は癒着が疑われかねませんが、関係者によると、元次長は博報堂、セレスポとの契約について「自身の経験や知見を期待されて契約を結んだ。組織委での職務とは無関係」と特捜部に説明しているといいます。(12版から1面)