その競技人生は「不屈」そのもの。プロボクシングの元世界王者、高山勝成さん(39)は、主に最軽量のミニマム級(47・6キロ以下)で戦い、世界ボクシング協会(WBA)、世界ボクシング評議会(WBC)、国際ボクシング連盟(IBF)、世界ボクシング機構(WBO)の世界主要4団体の王座を日本選手で初めて全て獲得し、プロの五輪出場に道を開くなど、リング内外で数々の困難を乗り越えて、自身の行動で日本ボクシング界を変えてきました。
そんな高山さんは高校の公民科教師を目指し、17年に大学入学。今年2月、教職課程修了が決まり、3月9日には大阪府教委から高校教諭1種免許(公民)を受け取りました。早ければ24年度から教壇に立ちます。
「世界チャンピオンが教師になってもいいじゃないですか。いや、むしろなるべきだと思っている。減量のつらさ、殴られる痛さ、戦いの修羅場をくぐってきた経験を教育現場で伝えられる」。そう語る高山さんの原動力を探りました。
(12版から1、3面)