【首相 総裁再選にらみ判断 今国会衆院解散見送り】岸田首相は今国会での衆院解散を見送りました。重視してきたのは来秋の総裁選への影響です。会期末で早期解散して衆院選で現有議席を大きく減らさなければ、総裁選に余裕を持って臨めるメリットがあります。ただ、総裁選まで1年以上間が空き、政治状況の変化で政権が失速するリスクが高まります。会期末解散をめぐっては、G7サミット直後は内閣支持率が上昇傾向となって解散風が強まりましたが、長男の首相秘書官更迭やマイナンバーカードのトラブル、公明党との協力関係のきしみなど、好機とは言えない状況となりました。首相の判断の背景を探りました。(1、3面)