毎日新聞・7月28日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集編成局次長・堀雅充

【最低賃金1000円台で決着へ】

 

 2023年度の最低賃金について、厚生労働相の諮問機関「中央最低賃金審議会」の小委員会が、全国加重平均で時給1000円台とすることで最終調整に入りました。28日の会議で決着する見通しです。世界的なインフレや円安による物価高騰に加え、春闘の賃上げ結果(平均3・58%)が考慮されました。実現すれば現在の961円から約4%の大幅引き上げとなります。ただ、経営環境の厳しい中小零細企業への支援拡充や、就業時間調整による人手不足など課題は山積しており、「1000円」を主導してきた政府・与党の今後の取り組みが注目されます。(1面)