個室などに入院した際、公的医療保険でカバーされない「差額ベッド料」を払うケースがあります。個室の平均額でみると、東京が突出して高く、全国平均の2倍以上、最も安い秋田の5.6倍です。よりよい療養環境を選択する患者に別途負担を求める仕組みですが、医療相談に乗るNPOには、希望しないのに「『イヤなら他の病院に行ってもいいんですよ』と言われ、しぶしぶ同意書を書き、差額ベッド料を支払った」といった声が届いているそうです。差額ベッド料が大都市圏の、特に高度な医療を担う病院で高くなる背景には、人件費や設備投資などの費用がかさみ、公的医療保険から支払われる診療報酬だけでは賄いきれないという事情もあります。