毎日新聞・10月25日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集編成局次長・堀雅充

【旧統一教会関連団体、トランプ氏出演に3億円】

 米国のトランプ前大統領が2021~22年、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体「UPF」からビデオ出演3回の講演料として計250万ドル(当時の為替レートで約3億円)を受け取り、ペンス前副大統領も講演1回で55万ドル(約6000万円)の報酬を得ていたことが判明しました。毎日新聞は受領を示すアメリカの公文書を入手し、日本国内の訴訟資料などと照合して裏付けました。

 

 一方、安倍晋三元首相も21年9月にビデオ出演しています。「家庭の価値を強調する点を高く評価します」などと教団側をたたえ、22年7月に自らが銃撃された事件の一因になったとみられていますが、UPFは安倍氏について「報酬は払っていない」と主張しています。事実なら、安倍氏はなぜ無償で引き受けたのでしょうか。記事では経緯を詳細に深掘りしたほか、教団の米国での政界工作についても紹介しています。(1、3、社会面)