【生活保護減額 国に賠償命令/名古屋高裁】生活保護費の引き下げは生存権を保障した憲法第25条に反するとして、愛知県内の受給者が国や居住自治体に減額決定の取り消しなどを求めた訴訟で、名古屋高裁は11月30日、国に1人1万円の慰謝料を支払うよう命じました。自治体の減額決定も取り消しました。全国29地裁に起こされた同種の訴訟で、国の賠償責任を認めた判決は初めてです。弁護団は「司法は役割を果たしてくれた」と評価しました。生活保護費引き下げの背景には、インターネットなどで受給者をバッシングする風潮もありましたが、原告は「ここまで寄り添ってくれた」と判決の喜びを分かち合いました。(1面、社会面)