【石川県、地震想定見直さず 97年から 被害見積もり過小】能登半島地震で被災した石川県が、東日本大震災後に津波被害の想定を見直した半面、地震被害の想定は1997年から見直していなかったことが判明しました。97年の想定による被害の試算は、今回の地震の被害より大幅に小さく、2020年12月から活発化した群発地震を契機とする県の見直し作業も間に合いませんでした。県防災会議の震災対策部会長は「急いでやるという感覚がなかった」と悔やんでいます。政府の地震調査委員会による評価(長期評価)を県が待っていたことも後手につながりました。県の部会の委員は防災対策について「国と自治体が協力する仕組みにしなければいけない」と指摘しています。(1、2面)