【選手謝罪 SNSの圧力 直感だけで即座に中傷 / 岐路の五輪】
「炎上五輪」との声も出るほど、パリ五輪ではSNSを使ったアスリートへの中傷が問題になりました。中には、ミスをした選手に謝罪を要求するケースも。SNSが広く普及したことで、選手個人に簡単に感情のやいばが向けられています。「見ていて気分が悪くなった」「謝れ」。注目された試合で選手が失敗をすると、攻撃的な言葉がネット上に並びました。
スポーツ倫理学を研究する識者は、選手に謝罪を求めることについて「直感のみで判断し、即時的に反応できてしまう(SNSという)ツールと相まって無秩序な空間になってしまっている」と懸念を示します。そして、日本のスポーツ観戦文化が成熟する必要性を訴えています。(社会面)