毎日新聞・8月14日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集局次長・堀雅充

【ケアマネ6割「ダブルケア家庭を担当」本紙調査】

 在宅の介護家族と向き合うケアマネジャーの約6割が、子育てと介護が重なる「ダブルケア」の家庭を担当した経験があることが、毎日新聞と介護・ヘルスケア事業会社「インターネットインフィニティー」(東京都)の共同調査で明らかになりました。

 ダブルケアラーはその重い負担から自分の時間を持てず、心身の不調や働けない悩みを抱える人が多いとして、ケアマネの97%が「支援が不十分だ」と訴えました。また、支援が足りないため、ケアマネが無報酬での対応を迫られている実情も浮き彫りになり、具体的な事例を詳報しています。

 ダブルケアについては、担い手の人口を含めて正確な実態を調べた国の統計がありません。専門家は「介護の現場を熟知するケアマネの5人に3人が直面していたという割合はかなり高い。相当数のダブルケアラーが存在し、支援が行き届いていない状況を示している」と指摘しました。(1、3面)