毎日新聞・9月4日朝刊「今日のイチオシ!」 デジタル編集本部長 柳原美砂子

【祭り 担い手不足 都心タワマン 住民参加促す】日本各地で行われてきた祭りが、少子高齢化による担い手不足などで岐路に立たされています。戦前に建てられた長屋とタワーマンションが混在する東京都墨田区のある神社では、祭りの目玉行事の実施が人手不足で厳しくなりました。全国の祭りの担い手を支援する一般社団法人の協力を仰ぎ、タワーマンションの住民に祭りへの参加を呼びかけるチラシを配るなどして祭りを続けています。

 東北三大祭りの一つ、「青森ねぶた祭」は、地元食材を使った食事をしながら観覧できる「プレミアム観覧席」を設置。最大8人がけのVIPシートを1組110万円で販売し、「稼ぐ祭り」を実践しています。

 心のよりどころにもなってきた日本の伝統の祭りを、人口減少社会の中でどう維持していくのか。共助のあり方を各地の祭りを通して探りました。(1面、3面)