毎日新聞・10月1日朝刊「今日のイチオシ!」編集局次長 木村哲人

【 「ご祝儀」狙い 超短期決戦 / 衆院選27日投開票へ 】

 次期首相に就任する自民党の石破茂総裁が衆院選を10月27日投開票で実施するのは、新内閣発足の「ご祝儀相場」があるうちに衆院解散に持ち込み、衆院選に勝利したいとの思惑があります。しかし、「超短期決戦」で国民に十分な判断材料が示されるかは見通せず、野党は衆院選日程に反発を強めています。

「新政権はできる限り早期に国民の審判を受けることが重要だ」。石破氏は9月30日、党本部で開いた記者会見でこう強調しました。石破氏は党総裁選告示直後に「国民が判断する材料を提供するのは新しい首相の責任だ」として、与野党が一問一答で論戦を交わす予算委員会の開催に言及していましたが、早期解散を求める党内の声に配慮して軌道修正した形です。(3面)