毎日新聞・11月9日付朝刊「今日のイチオシ!」 統括社会部長 長谷川豊

【全国で「祭り」の存続難しく/少子高齢化で民俗引き継げず/補助金投入の是非は】

都道府県が無形民俗文化財として指定する祭りなどの状況を毎日新聞が調査したところ、指定が解除されたり開催できずに休止状態になったりしているものが31県で102件に上っていることが明らかになりました。休止になった時期は多くが2000年代以降で、子どもや若者らの担い手といった後継者不足が理由のほとんどでした。祭りを次代に伝えるために補助金の投入や公務員の派遣といった「公助」に踏み切る自治体も出てきています。一方で、祭りの運営資金を町内会(自治会)費から捻出している地域では、神社など宗教との線引きが問題になるケースが各地で相次いでいます。祭りを巡る現状をまとめました。(1、3面)