【 関東大震災 / 被災朝鮮学生 国が調査した史料見つかる 】
1923年に発生した関東大震災の直後、旧文部省(文部科学省)が「朝鮮学生救護部」を設置し、被災した朝鮮人学生の調査をしていたことを示す史料が残されていました。関東大震災では流言をきっかけに朝鮮人らが虐殺されました。史料からは、当時の政府が朝鮮人学生に食料配布などの支援をする一方で、迫害が民衆運動に発展することを恐れ、警戒を強めていた様子がうかがえます。
史料の表題は「関東大震災被害状況調査 鮮人学生救護一件書類」で、国立公文書館(東京都千代田区)が保管しています。救護部については朝鮮総督府がまとめた「震災事務報告」に部署名などの記載がありますが、調査の詳細は不明でした。(1面、3面)