毎日新聞・1月30日朝刊「今日のイチオシ!」編集局次長 木村哲人

【移民と社会/ 解体業クルド人続々 難民認定されず「仮放免」】

 

 さいたま市の解体工事現場で働く男性。取材すると、それは在日クルド人でした。クルド人は主に中東のトルコ、シリア、イラク、イランにまたがって住む民族ですが、「国を持たない最大の民族」とも言われます。在日クルド人の多くはトルコ南東部の出身で、来日は1990年代に始まったとされます。多く集まるのが埼玉県の川口市や蕨市です。トルコ国籍のクルド人の多くは短期滞在を名目にビザ無しで来日し、トルコにおけるクルド人迫害を理由に難民申請します。しかし、申請が認められるケースはほとんどありません。日本社会は彼らにどう対応すべきでしょうか。(1、3面)