毎日新聞・2月4日付朝刊「今日のイチオシ!」 編集局次長・堀雅充

【阪神から能登・支援はいま/見回れど、関連死今も】

 「熊本地震と比べても災害関連死を抑えられているということは、特筆すべきことだと思います」。石川県の馳浩知事は昨年12月、県議会後の報道陣の取材でこう述べました。能登半島地震の関連死は既に280人を超え、建物の倒壊などによる「直接死」(228人)を大幅に上回っています。知事の言うように、関連死は抑えられているのでしょうか。

 

 災害関連死は30年前の阪神大震災で初めて注目され、東日本大震災や熊本地震などでも大きな問題になりました。それでも防ぐことができません。過去の教訓が生かされているのか、最適解はどこにあるのか。記者が現場を訪ね、専門家に話を聞きながら探りました。(1、3面)