毎日新聞・2月28日付朝刊「今日のイチオシ!」編集局次長 古本陽荘

【旧安倍派会計責任者 参考人聴取 環流再開要求「現職でない幹部」】自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件に関し、旧安倍派の会計責任者だった松本淳一氏への衆院予算委の参考人聴取が実現しました。聴取は東京都内のホテルで非公開で行われました。

 松本氏は、派閥から議員へのノルマ超過分のキックバック(環流)が再開されたのは2022年8月の幹部会で決まったとの認識を示しました。幹部会に出席した4議員はこの場では決まっていないと主張してきました。この食い違いについて松本氏は「不思議なことだと思った」と証言しました。また、キックバックを再開するよう求めた議員について「現職ではない」と明かしました。当時の安倍派幹部のうち、下村博文元文科相は昨年の衆院選で落選。塩谷立元文科相は政界を引退しています。全容解明はまだほど遠い状況です。(1、2面、政治面)