毎日新聞・4月9日付朝刊 「今日のイチオシ!」 編集局次長 田中成之

【トランプ関税 日米の閣僚で協議へ】 「トランプ関税」のショックは続いています。日本時間7日夜の石破茂首相とトランプ米大統領が電話協議を行い、両国で担当閣僚を置いて協議を続けることで合意しました。外務省幹部は「交渉の糸口をつかむ目的は達成できた」と胸をなで下ろしています。米側ではベッセント財務長官が交渉に当たることを表明し、日本側は8日朝に早速、赤沢亮正経済再生担当相を担当閣僚とすることを決めました。

 赤沢氏は石破首相と同じ鳥取県選出の「盟友」で、昨秋の自民党総裁選では陣営の事務総長を務めた人物。国難とも言える事態の対応を、石破首相は自らに近い人物に託しました。とはいえ、前途はなかなか見えません。トランプ氏の関税に対する思い入れは相当なもの。日本だけでなく、中国や欧州をはじめ世界各国が振り回されている様子を多くの紙面で報じています。(1面、2面、3面、5面、経済面、外電面、社会面)