【大規模災害時の救急出動の優先順位づけ 4割にとどまる】大規模災害時に殺到する119番に対応するため、通報内容から生命の危険性に応じて救急出動の優先順位をつけることを「コールトリアージ」と呼びます。この仕組みの導入について、毎日新聞が都道府県庁所在地や政令市を管轄する52の消防機関にアンケートしたところ、回答した47機関のうち、「導入済み」と答えたのは約4割の19機関にとどまることが判明しました。限られた人員を緊急性の高い患者に回すため、専門家は「災害時のコールトリアージは不可欠だ」と指摘します。一方で現場では、「出動を断る」という重い判断を迫られるケースもあります。救える命を確実に救うためには何が必要なのか――。現状と課題を深掘りしました。(1面、3面)